山川穂高選手が4番を再奪取するために必要なのは得点圏打率

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埼玉西武ライオンズのリーグ3連覇のカギを握る男、山川穂高選手は間違いなくその一人として数えられる選手だ。2019年昨季は4番として開幕を迎えるも、シーズン途中でその座は剥奪されてしまった。そして元の持ち主である中村剛也選手の元に戻された。その中村剛也選手は軽度の脚の張りでやや調整が遅れているようだが、しかし2020年の開幕戦、誰が4番の座を射止めるのかはまだ予測できない。

チャンスに滅法弱かった2019年の山川穂高選手

今季の山川選手は広角打法にこだわりを見せている。ステップする際の足の上げ方もやや小さくし、よりタイミングを取りやすいフォームへとマイナーチェンジしたようだ。そしてこの打ち方を2020年は一貫して続けることを明言している。2019年の山川選手の打率は.256だった。ホームランが43本で2年連続キングだったとは言え、.256という数字は主軸としては低過ぎる。

そして打率以上に気になるのが.261という得点圏打率だ。この数字はチャンスに弱いということを表している。一方の中村選手の得点圏打率は.350で、昨季は満塁で圧倒的な強さを見せつけた。山川選手が不動の4番打者になるためには、この得点圏打率を改善する必要がある。昨季120という打点は素晴らしい数字ではあるが、もし得点圏打率が.300程度まで上がっていれば、140打点くらいにはなっていたのではないだろうか。

28歳の山川穂高選手と、36歳になる中村剛也選手

だがこの芳しくない得点圏打率は、山川選手が一流選手だと認められた証であるとも言える。つまり他球団が山川選手を打ち取るために徹底的に研究してきた結果がこの得点圏打率であり、2年連続で本塁打王になった後の2020年は、さらに相手チームのマークは厳しくなるはずだ。そこをどう跳ね返せるかが山川選手がただ長距離砲で終わってしまうのか、それとも真の4番打者へと進化するかの分かれ道となる。

エース対決で勝てる投手をエースと呼び、チャンスでエース級からヒットを打てる打者を4番打者と呼ぶ。長年ライオンズの4番を担ってきた中村剛也選手も36歳となる。そして山川選手は28歳と、野球選手としてはもっと旬な時期にいる。その若き大砲が、36歳の大ベテランに4番を譲るようではいけないし、それではチームも本当の意味で強くなることはできない。山川選手はやはり、中村選手に6~7番を打たせてあげられる数字を叩き出さなければならない。

首位打者、本塁打王、打点王によるクリーンナップ

今年のライオンズはここ数年の中では最も戦力が整っているように見える。先発陣もある程度揃い、ブルペン陣も充実している。層の厚さという意味ではまだ決して厚いとは言えないが、しかし怪我人が続出するような事態にさえならなければ、シーズンを通して安定的な戦いを見せてくれるのではないだろうか。そして山川穂高選手がその中心としてチームを牽引できれば、自ずと3連覇も見えてくるはずだ。

中村剛也選手のように、仮に打率が.286でも得点圏打率が.350であれば十分4番としての重責は担える。山川選手の場合は4番の再奪取を目指すのであれば、得点圏打率.300でも最低限の数字だとしか言えない。だがそんなことは山川選手自身が最もわかっていることであり、筆者が外野からとやかく言う必要もない。だが2020年、筆者は山川選手に関してはホームランの数よりも得点圏打率に注目しながら応援していきたいと思っている。

3番を打つ森友哉捕手の得点圏打率は.411とずば抜けていた。その後を打つであろう山川選手の得点圏打率が.300を超し、仮に5番を満塁男である中村選手が打つようになれば、まさに破壊力抜群の和製クリーンナップが完成する。辻発彦監督はクリーンナップを打線に2つ作るという考え方を持っているため、山川選手と中村選手が並ぶかどうかはまだ何とも言えないが、しかし3番首位打者、4番本塁打王、5番打点王という打線は相手投手から見えれば脅威でしかないはずだ。そんな夢のようなクリーンナップを形成できるのは12球団で唯一ライオンズだけであるからこそ、筆者は開幕戦でそれを見てみたいという希望を抱いている。

埼玉西武ライオンズ元1軍コーチ推奨!THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者カズコーチ監修『よくわかる!投球障害予防改善法-徹底解説ビデオ』

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