残り5戦5勝するために必要なのは辻発彦監督の執念の采配

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今井達也

次の1敗が致命傷となりうる現在のライオンズ

ライオンズの戦いもいよいよ残すところあと5試合となった。現在の立ち位置は0.5ゲーム差で3位イーグルスを追う4位。ライオンズが勝ち、イーグルスが敗れればひっくり返るゲーム差であるため、逆転CSの可能性はまだ十分に残っている。

ただしライオンズの残り5試合に対し、イーグルスは8試合を残している。つまり両チームが5試合を終え、イーグルスが3試合を残した段階で0.5〜1.0ゲーム差だった場合、イーグルスが残り3試合に勝つことでライオンズのCS出場の可能性はなくなる。そういう意味では現時点の0.5ゲーム差は、まだ可能性があると喜べるほど小さな差ではない。

ライオンズとしては、残り5戦5勝という結果を目指していかなければ、CS出場の可能性は上がらない。そして次の1敗が致命傷となりうるため、とにかく一戦必勝のスクランブル体勢で挑むことが求められる。

ライオンズ残り試合

9月24日(土)/札幌/ファイターズ戦/松本航投手

9月27日(火)/ベルーナ/ホークス戦/髙橋光成投手

9月28日(水)/楽天生命/イーグルス戦/今井達也投手

10月1日(土)/ベルーナ/ホークス戦/髙橋光成投手

10月2日(日)/ベルーナ/ファイターズ戦/松本航投手今井達也投手

ホークスとの2試合に先発が見込まれる髙橋光成投手

まずエース髙橋光成投手だが、次回の登板は9月27日のホークス戦が濃厚となっており、その後中4日で再びホークス戦に投げる可能性が高い。髙橋投手自身は今季、ホークス戦を得意としているわけではない。3試合に投げて1勝2敗、防御率は3.00とまずまずの数字なのだが、しかしWHIPを見てみるとホークス戦は1.56となっている。この数字は悪すぎる。

つまり高橋投手はホークスに対し1勝2敗3.00と大崩れはしていないのだが、1イニングあたりに出す走者の数が1.56人となっており、いつも走者を背負って投げているような状況で、いつ崩れてもおかしくはない内容だったのだ。

ここで一旦與座海人投手のホークス戦の数字を見ておくと、今季は5試合に登板して2勝2敗、防御率は2.32、WHIPは0.97だった。0点台のWHIPはスーパーエース級であり、與座投手がホークスを苦にしていないことがよく分かる。この数字だけを見るならば、10月1日のホークス戦はここまで10勝7敗と好成績を残している與座投手を当ててもいいのかなとは思う。

だがライオンズの首脳陣としては髙橋投手を「ホークスに勝てるエース」に育てるため、あえてホークス戦は2試合とも髙橋投手をぶつけようとしているのかもしれない。だとすれば、その考え方は筆者も大いに賛成だ。とにかくライオンズに必要なのはホークスのエースに勝てる絶対的エースなのだから、髙橋投手をそのような投手に育てようとする起用法は支持したい。

そしてこのホークスとの2試合は、もし髙橋投手が不安定な姿を見せたら、すぐに與座投手にスイッチするという起用法になっていくのだろう。

当日移動で敵地に乗り込むイーグルス戦

9月28日(水)のイーグルスとの直接対決は、今井達也投手の復帰登板が濃厚だ。先日のファームでの登板では桁違いのピッチングを披露しており、体調面はもう万全そうだ。

今井投手は今季はほとんど1軍にはおらず、8試合で4勝1敗という数字にとどまっている。今季は大車輪の活躍を期待されていただけに、怪我があったとはいえ数字としては及第点にさえ至らない。

それは今井投手も十分分かっているはずで、28日は初回からエンジン全開で投げてくるはずだ。多少ボールが暴れたとしても、ここは力でねじ伏せる圧倒的なピッチングを披露してもらいたい。

そしてこのイーグルスとの最終戦が実は少し厄介で、前日にベルーナドームでホークスとの激戦を戦ったのちの仙台への移動となるのだ。もちろん今井投手に関しては前乗りして仙台で落ち着いて調整できると思うのだが、野手陣やリリーフ陣に関しては辛い当日移動となる。ちなみにイーグルスは京セラドームから移動してきてのホームゲームだ。

ここが当日移動となるのか、ホークス戦後の試合後移動となるのかは筆者には分からないが、どちらにしてもタフな移動日試合となることだけは間違いない。

だからこそその野手陣やリリーフ陣の負担を考え、今井投手には1人で9回を無失点で投げ切る活躍を見せてもらいたい。このイーグルスとの直接対決でしっかりと勝つことができれば、イーグルスの残り試合への戦意を削ぐこともできるかもしれない。

山川選手へのマークが今まで以上に厳しくなるであろう残り5試合

残り5試合はほとんどトーナメント同様の戦いとなっていく。まさに短期決戦の戦い方を求められるわけだが、現在のライオンズは短期決戦には滅法弱い。短期決戦は投手力が物を言うのだが、その短期決戦で実績を挙げている投手がいないのだ。

戦い方としても山川穂高選手のホームラン頼みであることが今季も多く、山川選手の調子が良ければ勝てるが、山川選手が調子を落とすとまったく勝てなくなってしまう。これに関しては完全に辻発彦監督の戦略ミスであり、それが分かっている相手チームも残り試合ではいつも以上に徹底して山川選手をマークしてくるはずだ。

残り5試合中2試合は最下位が確定しているファイターズ戦であるため、モチベーションの強弱を考えばライオンズとして やや戦いやすいだろう。ただし今季ここまでのファイターズ戦は12勝10敗と互角に近い戦績であるため、決して油断することはできない。

ホークスに関してはリーグ優勝がかかっており、イーグルスに関してはCS進出かBクラスかという、ライオンズと同じ立ち位置にある。つまりこの両チームとの3試合は今まで以上にタフなゲームになるということだ。ホークスにしてもイーグルスにしても死に物狂いで向かってくるはずだ。

そんな状況の中、山賊打線が崩壊しているライオンズが勝つにはやはり髙橋光成投手と今井達也投手の働きが鍵となる。このふたりが相手に先制点を与えないことがとにかく重要だ。

今井投手は今季イーグルス戦には1試合のみ投げており、7回途中まで投げて無失点と好投し、1勝を挙げている。そしてWHIPは驚異の0.60だった。この相性を考えればきっとやってくれると思う。しかも舞台も好投した時と同じく楽天生命パークだ。

辻発彦監督に見せてもらいたい執念の采配

残り5試合はもはや「選手が頑張れば勝てる」という段階ではない。短期決戦同様のこの5試合は選手が頑張ることはもちろん、それ以上に重要になってくるのが戦略ミスや戦術ミスをなくすことだ。例えば打者1人継投が遅れればそれが致命傷になってしまう。

そのため継投策しても代打策にしても、残り5試合は比較的早い段階で手を打ってくるはずだ。少なくともここまでのレギュラーシーズン同様の戦い方では、この5試合を乗り切ることなどできはしない。

辻監督には最後の意地を見せ、執念の采配というものを見せてもらいたい。監督が今まではほとんど見せなかった燃えたぎるようなそんな執念を見せれば、選手も意気に感じ好不調など関係なくしっかりと自分の仕事をしてくれるだろう。

そして源田主将を中心にチームが一丸となれば、残り試合も5戦5勝で乗り切れるはずだ!

筆者:Kaz@Twitter

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