来季は1軍で若手先発陣にエース道を説いてもらいたい内海哲也投手

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内海哲也

メンターとしての役割が評価された内海哲也投手

今季も先発サウスポー不足に泣かされたライオンズだったが、ドラフト会議では将来を嘱望されるサウスポー投手たちを獲得することができた。反面ベテラン左腕たちには厳しい秋となってしまった。

内海哲也投手に関しては1軍では2試合で1勝という成績に終わったものの、野球に取り組む姿勢や、若手選手たちへの積極的な助言が渡辺久信GMの高評価に繋がり、2022年の来季はコーチ兼任での現役続行となった。

今季は内海投手の助言を受けた渡邉勇太朗投手が4勝4敗、防御率3.44という来季に繋がる結果を残すことができた。内海投手自身が挙げた1勝という数字以上に、このようにチームに与える好影響が大きかったわけだ。

ちなみに内海投手はファームでは14試合に投げて5勝2敗、3.26という成績を残している。今季期待されていた先発左腕たちが軒並み低空飛行を続けていた中で、もう少し1軍で投げさせてあげても良かったのではないか、という印象だった。

先発左腕として優勝に貢献してくれた榎田大樹投手は戦力外

続いて、優勝した2018年は11勝を挙げて大きな貢献をした榎田大樹投手だが、今季はファームで13試合に投げて1勝1敗、1.83とうい成績だったのだが、1軍に上がることは一度もなかった。11勝を挙げた後は年々成績が下がっており、1軍で先発となると状況的にはかなり厳しかったのだろう。ファームでも長いイニングを任されることはなかった。

数字的にも、今季35歳という年齢的にも、榎田投手に1軍で先発をさせるなら若手左腕を先発マウンドに上げた方がチーム力の底上げに繋がるという考え方は、至極当然だったと思う。

榎田投手はおそらくはトライアウトに参加すると思うのだが、体が元気であれば獲得する球団も出てくるかもしれない。だが近年の数字と年齢を踏まえると、よほどアピールできなければ、例えトライアウトでヒットを打たれなかったとしても来季NPBに残れるかどうかは微妙なところかもしれない。

30歳とまだ若い小川龍也投手も戦力外

先発投手ではないものの、小川龍也投手も連覇をした2年はリリーバーとして貢献してくれたのだが、この秋やはり戦力外通告を受けてしまった。手術明けの今季は奮わなかったものの、昨季2020年は38試合に投げて防御率2.10と、数字的にはまずまずの成績を残した。

しかし左投手であるにもかかわらず左打者への四球が多く、WHIPも1.40と走者を背負うことが多かった。接戦を物にしていくためには、WHIPの数値が良くないリリーバーを起用することはできない。

渡辺GMは情に流されることなく小川投手を戦力外としたわけだが、30歳と年齢的には比較的若いため、筆者は今オフのリリースはないのではないかとも思っていたのだが、比較的早い時期での戦力外通告だったことを考えると、もうシーズン後半に入った時点で渡辺GMの腹は決まっていたのかもしれない。

僅か1年で戦力外となってしまった吉川光夫投手

今季はベテラン左腕として先発・リリーフとフル回転を期待されてライオンズ入りした吉川光夫投手も戦力外となった。開幕はリリーバーとして迎えたわけだが、4試合目の登板で1イニング8失点という失態を見せてしまった。その2日後は1イニングを無失点で抑えたのだが、その直後に2軍に降格すると、その後1軍から声がかかることはなかった。

吉川投手にはもう少し経験を生かしたピッチングを披露してもらいたかったわけだが、30代に突入してからの数字は年々悪化するばかりとなってしまった。今季のWHIPは3.23という数字で、1イニングに平均3人以上走者を出されてしまっては、さすがに1軍で投げさせることは難しい。

ちなみにファームでも19試合で0勝6敗、5.69という成績だったため、僅か1年での戦力外通告も不思議ではなかった。吉川投手も、もう少し若手に経験を伝えるなどの貢献のしかたもあったと思うのだが、しかしチームに馴染む前にシーズンを終えてしまったような印象で、内海投手のようなメンターとしての役割もほとんど務められなかったようだ。

まだまだ老け込むには早すぎる来季40歳の内海哲也投手

コロナウィルスの影響もあり、この2シーズンは先発投手がなかなか球数を増やせない状況が続いている。ライオンズもかなり早い継投策を見せることが多かったわけだが、そう考えると内海投手にはもう少し1軍での登板機会を与えてあげても良かったように思える。

ただ、こればかりは巡り合わせもあるため何とも言えないところだ。仮にファームで内海投手の状態がすごく良かったとしても、1軍にローテーションの谷間が出てこない限りは登板機会には恵まれない。

内海投手は来季は40歳を迎えるわけだが、しかし40代でも活躍し続けた投手は何人もいる。工藤公康投手、山本昌投手ら。内海投手は現在135勝と、彼らのように名球会入りは現実的ではないわけだが、しかし1軍で15試合ほどの先発機会を与えられれば、5〜6勝は挙げてくれるのではないだろうか。

それこそショートスターターとして、2〜3イニングスだけを任せるという起用法だって良いと思う。内海投手の経験値は2軍に置いておくだけではもったいない。ライオンズは1軍にも育ち盛りの先発投手たちがいる。彼らがさらに飛躍していくためにも、ぜひ内海投手をもう少し長く1軍に置いてあげて欲しい。

来季は西武3年目となる内海投手であるわけだが、渡辺GMには内海投手を簡単にリリースしないように期待したい。渡辺GMは選手やコーチの人望をすごく大切にする人物だ。だからこそFA補償で内海投手を獲得し、今オフは平石洋介コーチの招聘も実現させた。

エースを生み出すために必要な内海投手の1軍での存在感

優勝するためには若手とベテランのバランスが非常に重要だ。打撃陣に関しては栗山巧選手中村剛也選手という絶対的な存在がある。だが投手陣に関しては影響力のあるベテランが1軍には不在だ。

年齢的には増田達至投手が来季33歳とベテランの域に入っていくわけだが、しかし増田投手はまだまだ主戦投手を務めるべき立場であり、来季に関しては復調すべく、自分のことだけで手一杯にもなってしまうだろう。

そんな中内海投手が1軍で投手陣をまとめてくれるのが理想的だ。例えば2008年の江藤智選手のように。この時は、江藤選手のサポートにより中村剛也選手が一流の打者へと進化していった。

ライオンズの先発陣には現状では一流と呼べる選手はまだいない。ここから一流のエースピッチャーを誕生させていくためにも、内海投手には1軍で存在感を示してもらい、コーチにはできない役割を果たしてもらいたい。

内海投手の存在を1軍でもっと生かせるようになれば、チーム防御率最下位という指定席からも来季は抜け出せるのではないだろうか。松坂大輔投手が引退した今、エース道を後進に伝えられるのは内海哲也投手だけなのだ。

埼玉西武ライオンズ元1軍コーチ推奨!THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者カズコーチ監修『よくわかる!投球障害予防改善法-徹底解説ビデオ』

THE埼玉西武ライオンズガゼット

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