今オフの西武最大の大型補強とも言える平石洋介コーチの招聘

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平石洋介

楽天・ソフトバンクはなぜ平石コーチを手放した?!

最初この名前を聞いた時は、筆者も少なからず驚いてしまった。まさか渡辺久信GMが来季の打撃コーチとしてホークスの平石洋介コーチを招聘してくるとは、まったく予想だにしていなかった。

ご存知の通り平石コーチは2019年にイーグルスで監督となり、イーグルスファンに惜しまれながら僅か1年で退任し、2020〜2021年はホークスで打撃コーチなどを務めた人物だ。現役時代はあまり活躍することはできなかったが、指導者となって花開いた人物だと言える。

平石コーチはこれまでライオンズとは何の縁もなかったように見えていた。あるとすれば、イーグルスにもホークスにもライオンズに在籍していた人物がいた、ということくらいではないだろうか。

平石コーチは来季、ライオンズでは1軍打撃コーチを務めるわけだが、キャプテンシーが強く、本来はイーグルスで中長期的に指揮を執るべき人物だった。しかし石井一久GMの方針で僅か1年での監督退任となり、イーグルスを去ってしまった。

石井一久GMは、GMとしてのやり方が少しメジャー流すぎて、日本のプロ野球には少しマッチしていないようにも見える。ライオンズファンから見ても、イーグルスは今一枚岩になっているようには見えないというのが正直な意見だ。

その石井GMだが現役時代にFAでライオンズ入りする直前、「友だちを作ってきまーす」と言ってスワローズを退団し、ライオンズ入りをした。そして確かに友だちをたくさん作ったようだ。当時ライオンズに在籍していた選手たちをどんどんイーグルスに集めている。イーグルスファンからは楽天ライオンズと揶揄されるほどだ。

さて、話を平石コーチに戻すと、やはりイーグルスは平石監督を手放すべきではなかった。そしてホークスもまた、平石コーチを手放すべきではなかった。

2021年のホークスのチーム打率は.247でリーグトップだし、ホームラン数もリーグトップのオリックスに1本及ばない132本塁打だった。打撃コーチとしてしっかりと実績を残したにもかかわらず、ホークスは平石コーチに2022年は3軍監督への就任を打診した。

だが平石コーチは1軍で勝負したいという気持ちが強く、そこに1軍打撃コーチとしてのポストを提示したのがライオンズの渡辺久信GMだった。

こうして振り返ると、渡辺GMの臭覚と情報網は我々ファンの想像のさらに上を行っているのだろう。絶妙なタイミングで平石コーチにオファーを出し、見事名打撃コーチの獲得に成功した。

自らの言葉に責任を持っている平石洋介コーチ

渡辺GMとしては、平石コーチには長期的にライオンズに携わって欲しいと思っているのではないだろうか。数年後には松井稼頭央ヘッドコーチが監督になるとされているが、PL学園の先輩後輩ということで、平石コーチは将来の松井監督を存分に支えてくれるはずだ。平石コーチ自身、松井稼頭央ヘッドコーチの存在がライオンズ入りを決意させたとも語っている。

そして平石コーチは同時に松坂世代でもあるため、松坂大輔投手が将来指導者としてライオンズに戻ってきた際にも、上手くサポートしてもらうことができる。

平石コーチの獲得は、中長期的に見ると今オフFA補強をしたのと同等くらいに価値があるものだったと思う。世渡り上手なコーチを招聘することは容易いが、しかし名コーチを招聘するというのは本当に難しい。そういう意味でも平石コーチの獲得は今オフ最大の大型補強だったと言えるだろう。

1年後か数年後に松井稼頭央監督が誕生した際、平石コーチがヘッドコーチとして推されるのではないだろうか。そういう将来を予想することもできる。

平石コーチはキャプテンシーがあるだけではなく、コミュニケーション能力にも長けていて、自らの言動にしっかりと責任を持つタイプの指導者だ。

世渡り上手のコーチが見せるような「選手の失敗は自己責任、選手が活躍したらコーチのおかげ」、ということは微塵も匂わせない。

筆者自身もプロ野球選手をサポートするプロフェッショナルパーソナルコーチであるわけだが、そんなプロコーチの筆者から見ても、平石コーチは尊敬できる指導者だと思う。

本当に繰り返しになってしまうが、なぜイーグルスやホークスが平石コーチを手放したのかが筆者には理解できない。そしてライオンズファンとしては、よく縁もゆかりもないライオンズ入りを決意してくれたなと素直に喜びたい。

⚾️ 筆者:Kaz@Twitter

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